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DECTの毒電波とCS放送の受信障害。

分波器 A

分波器 B

分波器 C

ある日から突然CS放送の一部のチャンネルで時々、一瞬ではあるがブロックノイズが出るようになった。最初は降雨による電波強度の低下によるものだと思っていたが、晴れた日にも現象が現れるので、アンテナ周りの接続を見直してみたが問題は見受けられない。どうも他に原因があるようなのだけれど、よくわからないまましばらく放置しておいたが、最近になり、どうやら原因はコードレスホンやドアホンの無線規格「DECT準拠方式」らしいということがわかった。

2011年以降に販売された各メーカーのコードレスホンなどは、それまでの2.4Ghz帯の電波を使う規格と異なり、1.9Ghz帯を使用する「DECT準拠方式」が統一規格として採用されることになったようだ。我が家のコードレス電話機を買い替えたタイミングとノイズが出始めた時期が合致することから犯人はこいつだと推測した。

CS放送のND-16という周波数帯のチャンネル  

具体的には、

・TAKARAZUKA SKY STAGE
・チャンネル銀河
・AXN
・アニメシアターX(AT-X)
・ナショナル ジオグラフィック チャンネル
・BBCワールドニュース

 

これらのチャンネルは1.9GHhz近辺の周波数で放送されており、これがDECTの電波と干渉するらしい。このことは周知の事実らしく、DECT準拠の電話機などの取扱説明書には必ず記載があり、万一ノイズが出た場合はアンテナ周りの機器の見直しをせよとのこと。

さっそく確認してみると、我が家の一部のテレビの壁端子からテレビへの接続に使用しているアンテナ線がダイソーで買った同軸​3Cケーブルであったことが判明。このテレビにコードレス電話の子機を近づけてみると、上記のチャンネルは全く受信不能になり、ブラックアウトしてしまう。これ以外のテレビには4Cケーブルが使用されていたものの、それでも子機を近づけると盛大にノイズが発生する。そこで、全てのテレビのアンテナ線を5Cに変更した。5Cアンテナ線は一般には販売されていないようなので、ホームセンターで5C同軸ケーブルを20mとF型接栓を購入し、計8本を自作した。これで対ノイズ性は改善されたが、これでもまだ、コードレス電話から発信しようとすると親機に近いテレビではちらっとノイズが出てしまう。そこで、さらなる対策として、地デジ電波と衛星放送電波を分離する「分波器」に着目した。我が家には以下の3種類の分波器がある。

​ヤフオクとかで400円ほどで購入した激安品

700円ほどで販売されている中級品

4K、8K放送を見据えて、3.2GHzに対応した日本アンテナ製。1800円程度

​それぞれで対ノイズ性を調べたところ、安物の分波器 Aはコードレス子機が比較的離れていてもノイズが出てしまうのに対し、分波器 Cは子機をテレビの直前までもっていかない限りノイズか出ないことがわかった。値段相応の対ノイズ性が判明したので、コードレス子機・親機が近いテレビの分波器をすべて分波器 Cに取り換えた。

これで、実用上問題はなくなったが、それにしても、電波障害が発生するような規格の採用や、わかっていながら表立って注意喚起せず、説明書の隅にこっそり記載しユーザーに対処を委ねるなど、どうにも理不尽さを禁じ得ない

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