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プロジェクターは真後ろにあるにもかかわらず、反射波を受けるのか前方に向けたリモコンでも問題なく反応してくれるのだが、左壁面に取り付けられているルートロンの「spacer」は、学習リモコンRM-A2500をシアター前面方向に向けていると、受光部の認識範囲を超えてしまうようでうまく受け付けてくれないことがある。
そこで、リモコンリピーター(中継器)を製作することにした。
リモコン信号を一旦別の場所で受けて、それを機器の受光部が反応する位置から再送信すればいいのではないかと思ったのだ。

すごく簡単な回路なので、すぐに完成。
まずは、赤外線LEDの変わりに普通の可視光LEDで試してみると、リモコン信号を受け付けるたびにLEDが点滅する。動作はOKのようだ。
で、赤外線LEDに付け変えて、テレビのリモコンでテスト。
ん? 反応しない・・・。なぜ?
原因がわからずネットで調べてみると、どうやら単にLEDを光らせるだけではだめで、38kHzで変調をかけて送り出してやらなければならないことがわかった。
事は思っていたほど簡単ではなかったのです。あまりにも無知すぎる回路でした。

でも、変調ってどうすればいいんだろ? いろいろ調べた結果、タイマICの555をつかって発振させればいいらしいことが判明。 「タイマIC555」...懐かしい響きだ。いまでもこのICあるんですね。高校生の頃このICを使っていろいろ電子工作をしたのが懐かしい。で、これをつかって作り直したのが下の回路。 当初、555の3番出力を2SC1815だけでドライブしてみたが、LEDのパワーがとても弱く、機器の受光部にぴったりくっつけるようにしないと反応してくれない。素人があてすっぽ、しかも手持ちの部品で作ったので、そもそも抵抗値など正しくない回路だからかもしれない・・・。で、悩んだ挙句、ためしに後段に2SA1015を追加したら到達距離が飛躍的に伸びた。とりあえず動作すればいいのでこれで良しとしよう。。

74HC04は手元に余っていたから使っただけで、ここは普通に2SC1815を使えばいいとおもう。
10uFの電解コンデンサも不要になったLANボードから取り外したもので、これがたまたま10uFだっただけで、この容量が正しいかどうか定かでない。
抵抗も2.2kΩがいっぱいあったのであちこちで使っている。15kΩのところも、実際には10+2.2+2.2で14.4kだ(笑)
発振周波数が38kHzになるように微妙に調整しなければならないので、10kのVRは多回転型を選んだ。

それにしても、この手の部品の価格の安いこと。一番高かった赤外線モジュールでも110円、NE555が74円、後は数十円の世界だ。
総額でも数百円で済んだ。30年前と比べても値段は同じくらいかむしろ安くなっている。

部品点数も少なく単純な回路なので、プリント基板を使うまでもないってことで、ユニバーサル基盤でさくっと組み立てました。 

私は、電気に関してははまったくの素人ですが、中学生の頃「ラジオの製作」という雑誌をずっと購読していて、そこで紹介されている、様々な電子工作を楽しんでいたことが、今になって役立っています。
今では考えられないことですが、昭和40年代ぐらいまでは、テレビを購入すると、たいていそのテレビの回路図が付属していました。
我が家にも「最新カラーテレビサービス技術」という本があって、これを参照しながら、壊れている部品を特定し、修理するのが普通でした。中学、高校の頃は父親に「直してみろ」と言われて、壊れたテレビの修理は私の担当になったので、「電子回路」に対する知識はこの時ずいぶん養われたように思います。

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